即決!その理由は…?
私は大学生時代2年間、自宅から通える範囲で…。
と思い自転車で2分ほどの距離にあった大手ケーキ屋さんの「シャトレーゼ」(東京都八王子市)でアルバイトをしていました。
動機は単純なもので「スイーツが大好き」だから。
上京したての私は、地元にシャトレーゼが無かったのです。
そのため、どういう商品があるのか、どういう雰囲気のお店なのか、事前に客として来店・購入するなどの下見をしました。
やはりスイーツを売るお店なので、店員は殆ど女性でした。
とても和気藹々とした雰囲気だったので、「ここでアルバイトしたい!」と思い即決しました。
実際に採用されて働き始めた後も、同世代が多かったという事もあってか店員同士がとても仲が良かったです。
質問もしやすく、楽しく手順を学ぶことができました。
パートの方々もお母さんのように話を聞いてくれて、とてもホッとする空間でした。
業務内容
仕事は主にレジ打ち、商品の補充や、ギフトボックスの組み立て、日持ちするギフトの包装作業です。
お客様が店内にいない合間は、なるべく店内をウロウロして、どこに何の商品を置いてあって、どういう商品名なのかを覚えます。
さほど難しい業務ではありませんし、スイーツは見ているだけでも飽きないので、むしろ楽しかったです。
たまに引き出物か何かでギフトを選びに来るお客様がいらっしゃるので、そんな方にスイーツのコンサルタントみたいなこともしてました。
一日の終わりは、チルドケースのケーキを取り出して保管、もしくは廃棄し、ケーキが載っていたトレーや店内をキレイに洗ったり掃除をしたりします。
その時もお客様がいないので、おしゃべりをしながら、楽しく、でも早く帰りたいのでテキパキと作業していました。
身についたこと、意識していたこと
現代では意識は薄れてきていますが、ケーキはやはり特別な時に食べることが多いものです。
そのため、特別な思いを抱いて来店されるお客様が多かったです。
そのため、こちらもお客様に対して「こういう事もしてみてはいかがですか?」など様々な提案をしたり、よくお客様の声に耳を傾けたり…。
そういう思いやりを持って対応することが、自然と身につきました。
シャトレーゼはアイスや和菓子も販売しているため、老若男女問わずお客様がいらっしゃいます。
それぞれ異なるお客様に合わせた接客をすることの大切さも知りました。
例えば、お年寄りは目当ての商品を見つけられず探していても、なかなか店員に尋ねてこなかったりします。
そういう時は、様子を伺って「どうされましたか?」と声をかけていました。
店内はさほど広くないので、お客様の表情や動きが見やすいようになっています。
それは土地の関係もあるでしょうが、店員がお客様に目を配りやすい広さでもあると思います。
小さなことに気がつく、思いやりのある接客が身につく、そういう当たり前の優しさがしっかりと自分のものにできる良い仕事だと思いました。
一番のお楽しみ
ごくまれに、廃棄予定のケーキをいただくこともあったのも醍醐味のひとつです。
と言っても勿体無いから食べる、という訳ではありません。
あくまで接客の際に、味や食感などを商品について聞かれたときに、説明や提案ができるように、実食するものです。
実際に、お客様から「こういうものが好きな人にはどの商品をプレゼントすれば良いでしょうか?」という風に尋ねられることも少なくありません。
また、「どのケーキがおすすめですか?」と訊かれることもあるので、新製品などはなるべく早いうちにチェックするなどの努力もしていました。
クレーム対応
一度だけ、お客様から大きくお叱りを受けたことがあります。
それはバースデーケーキに肝心なろうそくを付け忘れてしまったことです。
せっかくのお孫さんの誕生日を台無しにしてしまったことで、おばあさんが直接来店してお叱りをいただきました。
最後には、「もう言いたいことは言ったから、明日からアナタも頑張りなさい」と笑顔で握手を交わし帰って行かれたので、涙が出そうになりました。
そうです、スイーツは誰にとっても特別な存在なんです。
それを、身をもって感じた体験でした。
魅力的なところ
誰かの特別な日を祝ったり、一緒に彩るお手伝ったりできる仕事だと思います。
「楽しい」や「幸せ」をコーディネートするお仕事に興味がある方には、とてもオススメです。
不満点
接客要素が多い割には、時給は安く(当時850円/時)なのでバリバリ稼ぎたい方には不向きな職場かと思います。
また、ついつい新しい商品が出ると買ってしまうので、太ってしまいます(笑)。
あと、女性が多いからか、変質者からの悪戯電話が時折ありました。
毅然とした態度で対応したり、無視をすれば大体は問題ありませんし、同じ店長や先輩方が守ってくれます。