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大学の体育会を辞めて体がなまっていた
大学入学してすぎに硬式野球部に入り、授業に出ないでグラウンドと合宿所の往復をして1年経ったころ…。
教養部の教授と教務課に呼ばれ、このままでは留年になるので、部活を止めるように勧告を受けました。
半強制的でしたから已む無く体育会を途中で辞める事にしました。
しかし、体育会は辞めた後が大変です。
かつての同僚部員の中にはキャンパスで会っても、あからさまに無視する奴もいて、居心地は悪かった。
かといって成績も振るわないため別の分に入り直すことも出来ず、悶々とした日々を送っていた時…。
金には困っていませんでしたが、筋肉労働のバイトでもしようと思い、応募したのが「冷凍食品の仕分けのバイト」でした。
このバイトは大学1年から2年になる春休みにしました。
大学は現役でしたので当時19歳でした。
ひたすら冷凍マグロを冷凍庫に移す仕事
面接即採用で、翌日の朝からバイト開始でした。
作業着の貸与はなく、汚れてもいい格好で来てくれといわれ、軍手のみ支給されました。
それも1枚ではなく、2枚か3枚でした。
というのも、1枚では冷凍マグロをつかむには冷たすぎるので、3枚くらい重ねないとすぐ手がかじかんで作業に支障が出るからです。
冷凍食品の仕分けと聞いていました。
しかし、バイト先の東京都江東区にある冷凍倉庫に冷凍トラックで運び込まれてくるのは冷凍マグロばかり。
仕分ける必要はなく、冷凍倉庫の前のプラットホーム上に滑るように転がされて来たマグロを、パレットの上に並べるのが主な仕事です。
なまった身体を鍛えるにはいい仕事
先にも書きましたように私は体育会を途中退部して、身体をなまらしていました。
また、春休みは2ヶ月近くあり、何もしないで過ごすには暇すぎました。
暇を持て余したなまった体にとって、このバイトはいい運動でした。
それと、私の大学からここでバイトに来ていたのは私だけでした。
しかし、他大学で同じ学年になる学生何人かが雇われていました。
彼らと一緒に二人ペアでマグロの頭と尻尾をつかんでの作業は、チームワークを形成するのに役立ちました。
バイトの後も仲良くさせてもらえたのはメリットです。
その代わり肉体労働そのものなので体はとにかくきつい
冷凍食品の仕分けなんて表現は当たらない、肉体労働、筋肉労働そのものです。
しかも春休み期間中の戸外はまだ寒いので、寒い中で冷たい冷凍マグロをつかむのは、とりわけ体の暖まっていない朝は大変過酷でした。
バイトの先輩はなく「社員」の指示で動きます
雇われたバイトに上下関係はありません。
みんな冷凍マグロをつかんでパレットに移すだけです。
指示をするのは現場監督的な社員の人。
バイトがパレットにマグロを並べ終わると、社員さんがフォークリフトを運転して冷蔵庫の中に移していきます。
埋立地の冷蔵倉庫へはバイク
バイト先である冷蔵倉庫へは、都バスが近くまで来ていましたが、本数が少ないので私はバイクで通いました。
ガソリン代の支給はありませんでした。
そもそも交通費は支給が全くされません。
日給は7500円です。今こうやってアルバイトのことを思い出しながら書いていて、葵の冷凍食品の仕分けアルバイトは「交通費」も出ないことを考えるとなんだかとてつもなく時給は安く感じてきました。