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「きっかけはスカウト。キャバ嬢のドラマ全盛期だったので、怖さはなかった。」
私がキャバクラのアルバイトを始めたのは、大学3年生の春頃。仙台の街中を歩いてたところ、お店の人にスカウトされました。
ちょうどその頃、キャバクラを舞台にしたドラマが何本か立て続けに放送されていたこともあり、軽い気持ちで始めてみることに。
大学1年からいろいろなアルバイトを一通り経験して、ちょっと違うジャンルのものをやってみたいなあと思っていたことも、キャバクラを始めた一つのきっかけでした。また同時期、大学の友達の何人かが、派遣コンパニオンやキャバクラで働き始めていてあらかじめいろいろな話を聞いていたので、不安がなかったことも私のキャバクラ入店を後押ししました。
「無謀にも自宅近所の店でキャバ嬢開始!」
自宅からアルバイト先までは歩いて10分ほどだったので、行きは歩き、帰りはタクシー代をいただいていました。タクシー代は毎回ワンメーターで済んでいました。
今思えば、あんなに自宅に近い場所でアルバイトをして、危機感がなかったなと反省しています。たまたまありませんでしたが、ストーカーのようなお客さんに当たっていたら、どうなっていたことか。
「ドラマや漫画と全然違う!キャバ嬢を舐めていた!」
正直入店するまでキャバクラ嬢の仕事をなめていました。ただニコニコ笑ってお酒を注いでいれば、高いお金がいただける楽な仕事だと。
でも、全く違いましたね。他のお仕事ごとより高い時給をいただいているのにはそれだけの理由があるのだとわかりました。それまでのアルバイトでは、自分は気が利いてよく動けてデキる女だと思っていたのですが。
ほんとキャバのお店では全然気が利かなくて。全部喜怒哀楽が顔に出てしまうし、冗談を受け流すこともできないし、ヘルプで付いているのに先輩を立てることもできないし。
むしろ先輩の足を引っ張ってしまったり。こんなにもダメな女なんだって打ちのめされました。出勤前は毎回胃が痛くて。来月でやめよう、と毎月思っていました。
「私を支えてくれた先輩キャバ嬢は、一生の友達に」
そんなできない私を支えてくれたのはキャバの先輩たちです。なぜ見捨てないでいてくれたのかといまだに謎なのですが、毎日私の不安を聞いてくれました。
先輩たちだって忙しいのに時間を割いてくださって。キャバ嬢をするまでにいろいろなアルバイトをしてきましたが、こんなに同僚と親密な関係になったことはありません。
キャバを卒業して何年も経った今でも連絡をとっていますし、いまだにいろんな人生相談をしています。
「すぐやめるつもりが、結局大学卒業まで居座りました!」
最初は数ヶ月働いてある程度稼いだらやめるつもりだったのですが、2年間同じ店に在籍し、結局大学卒業までアルバイトを続けました。
最初時給は2500円でしたが、2年目には4000円に。私の店は良心的だったので、ヘアメイク代は店持ちでした。ドレス代は最初店から借りていましたが、2年目からは自分で購入したり、先輩のお古をもらったりしていましたね。
「もう一度やりたいけれど、もう歳が歳だから無理!」
もう一度やれたらやりたいですが、私はもうアラサー。まずお客さんが私に魅力を感じてくれないでしょうし、体力的にもかなりキツイと思います。
よくあのハードスケジュールをこなしていたなと我ながら感心します。しかも大学生活と両立していたなんて。今同じ生活をしたら、1ヶ月で倒れてしまうでしょうね。