訪問介護のアルバイト体験談【体験者はフリーター】
わたしはホームヘルパー2級の資格を持っているのですが、自分の親の介護をしなければならなくなるまで、訪問介護のアルバイトをしていました。
週に3日、2時間ずつのバイトで時給は1050円でした。
3件のお年寄りの自宅にバイクで通っていましたが、仕事の内容は主に食事作りで余った時間に掃除や洗濯、家の周囲の片付けなどをしていました。
食材の買い物は家族の人や他の日に入るヘルパーの人がやっていてくれたので、わたしは実際に食事を作ることが多かったのですが、冷蔵庫の中にあるもので利用者さんが食べたいと思うものを短時間で作るのはなかなか難しかったです。
歯の悪い方や野菜を食べるのが苦手な方が多かったので、カボチャやジャガイモ、さといもを小さめに切って煮つけたり、ほうれん草などの葉野菜はなるべく柔らかくゆでておひたしにするようにしていました。
鶏肉の皮や油を取って小さめに切り、照り焼きや焼き鳥にしたり親子どんぶりを作ったりすることもありました。
困ったのは仲良くなって人間関係ができてくると、利用者さんが果物やお菓子、時には衣類などをお世話になっているお礼にとくださろうとすることです。
仕事だからそういうものを個人的に受け取れないんですと言うと酷くがっかりされ、無理やりバッグの中に押し込もうとするので、丁重にお断りするのに苦労をしていました。
「あんたが来てくれると元気が出る。毎週楽しみに待っとるんよ。」
とご主人を亡くされて一人暮らしのおばあちゃんに言われたときには、涙がでるくらいうれしかったのを、今でもよく覚えています。